INTERVIEW

2014.12.21

Vol.4 2008〜2011 上京 / 空白の1年 / SECOND ROYALと『HOLE』
「ここで変わらなきゃ嘘でしょ」大内と大久保はそう感じていた。2011年12月NOMAが脱退。約10年ぶりに2人となったアナは、導かれるように自分たちのもっとも深いルーツである渋谷系的ソウル・ポップスへと向かった。リズムは軽やかに、音は華やかに。過ぎ去ったものへの眼差しを美しい日本語に置き換えた歌詞は、メロディに乗ってどこまでも羽ばたく。出会いから20年、大内と大久保の最高傑作が遂に誕生した。

2011年の暮れにNOMAさんが脱退されます。
大久保 ツアーも一段落したところで次の作品とか今後の動きを考えようって打ち合わせをしたんよ。あくまでも、前向きな打ち合わせ。
大内 それに対して俺はさ、単純に地震が怖かったんよ。福岡におったらそんなにないのに、東京におったらしょっちゅう地震が起きるっちゃんね。それがすっげえ怖くて。今となれば子供みたいなことを言いよったね。
大内さんから大久保さんへ意見を言ったりは?
大内 そこで突然、言われた。「野間バンドやめるってよ」って(笑)
大久保 でも東京出てくる前に一度そんな話をしてたから、次口に出したときは、本人も覚悟決めたんだろうなって思ったけんすぐ了解したよね。
大内 普通にその後、打ち合わせヤメヤメ!っていって呑みになっったしね。
同じタイミングでPANORAMA FAMILY、WEEKENDとのユニット「GENERATION REX」をスタートさせますね。
大内 NOMAラスト・ライヴみたいなことって恥ずかしいやん。だから仲間内で集まってごまかせっていうか。
大久保 実際良い脱退ライヴやったしね、見た人もみんなそう思ったんじゃないかな。あの脱退ライヴは自信あった。こんなハッピーな脱退ライヴはないって。本人はもっと感動的にしろよって思ってたかもしれんけど(笑)
大内 まじか!これで最後かって(笑)
GENERATION REXを結成したきっかけは?
大久保 ちょっと前くらいから仲良くしてて、遊んだりしだしてて。で、いつかやりたいなって思いよってタイミング良く脱退ライブがあった。みなほとんど同い年だからウマがあうってところは多々あった。単純にみんな売れてないってところとかも(笑)。路頭に迷っとうときくらいからさ、一緒にやりよった人たちが ドンドン人気になってゆくっちゃん。チャットモンチー、サカナクション、ハマケンとか。それで、どんどん卑屈になっていって(笑)
どういった面でウマがあったのでしょうか?
大久保 GENERATION REXに関しては、楽しくやれてる理由ははみんなバンドじゃないからだと思う。どうしてもうちら、バンドとはあまり簡単にはヴァイブスがあわんでさ。
大内 根がバンドマンじゃないんよね。
大久保 気取ってるわけじゃなく、一番影響を受けとうのがスチャダラやけん。単純に日本語ラップやってる人は好きやし尊敬する。
GENEATION REXのコンセプトは?
大久保 それぞれ違うとは思うけど、俺は自分が90年代とかに見た楽しさとかエンタメ感とか、そういうのをやりたい。音楽だけじゃない、バンドを応援しにライヴに行くだけじゃなく、それ以外のコンテンツ、ポッドキャストやったり、ライヴでもジンを配ったり転換でショートコントしたしてるのはそんな理由。
大内 初めて行ったライブがコーネリアスとか、スチャとかやけんそれが当たり前と思っとったけんね。
その一方で2013年からはアコースティック・ライヴもやるようになりますね。
大内 大久保の今回のデモを聴いた時から、ああやっと自分のギターと大久保の歌で形になるなって思ったんよね。その編成で曲の良さが伝わるものって、今までの曲だとあんまりないんよね。でも今回はデモの時点から、ギター1本でも光る良さをすごく感じて。どうしても音源を作ってライヴをやるってなると、サポートの人も日取りがあわないってこともあるし、音源にするには時間かかるしさ。でも大久保と2人だけでライヴができればさ、そういう間の繋ぎにもなれる。今までアナって腰が重いところがあったんだけど、それも解消されるなって。やりたいなと思った。
そして、今回のアルバムです。『イメージと出来事』のブルーアイド・ソウル的グルーヴ、渋谷系を思わせるアンサンブルは紛れもなくアナのルーツの一つでもありつつ、これまで引き出してはこなかったサウンドのように感じました。
大久保 単純にやりたかったけど今まではできてなかったサウンド。それは技術的な面だったり表現力やったり。大きいのはやっぱりリズム隊かな。ソウルっぽい音楽ってやっぱりベースとドラムがすごい重要で。今まではベースはおらんしドラムもNOMAさんを生かさないとってのがあった。でもまあ2人になって、ベースは弾ける人に頼んで、ドラムも叩ける人に頼もうってのでふっきれた感じはあった。
大内 今回みたいな音楽を求められてはいないって勝手に自分たちで決めとったところもあったと思うんよ、3人の時は。それが一回崩れたおかげで、さあ次はどの方向に行こうかどうしようかってのを2人で考えれたけん。それが、今までやりたかったけどできんかった音楽の引き出しを出すきっかけにはなったかな。
バンドのルックが変わった以上、音楽も変化して当然というか。
大内 このタイミングで変わらんやったらねえってのも正直思ったし。
2人体制になったことで、制作の方法論にはどんな変化がありましたか?
大久保 とりあえずアレンジは後に回してソングライティングと詞を徹底的に作り込んだんよ。
大内 前まではスタジオに入って3人で鳴らさんとアナとして完成できなかったけど、大久保のデモを貰って作業に入った所からアナとして曲になってたと思う。だからどんなアプローチも出来た。ただ広がりがありすぎて、時々は不安にもなったけどね。
10代以来のデュオ体制ですが、製作の際に当時のムードやヴァイブスが今に蘇ったような局面はありましたか?
大久保 昔の曲を聴き直したりはしたね。
大内 デビューしてから今までの作品は自分が弾くギター・リフは全部自分で作ってたんやけど、高校の時以来かな、デモの大久保のリフをそのまま弾いてみたりした。素直に良いって思えて。「荒野でコーヒーを」ね。
大内さんのギターは、もっとも素に近いプレイなように思いました。
大内 うん。でもアナとしてやってきたものと、自分が中学、高校時にただ好きで聴いてきたものを比較すると、自分自身もアナ寄りになってきてたから難しかった。昔の感覚を呼び覚まさないといけないって感じ。アナってシンセや打ち込みがなにかと入るってイメージやったけんギターの役割ってなんかリフを弾くみたいなさ、あとはある程度インパクトがあるものを鳴らしていくってスタイルやったんやけど、今回はそれじゃないなってのはすぐわかったし。よりギタリストぽいっていうかさ、その感じに戻さないとってのが最初少し大変やったね。でも知らんことではなかったし、やっていくうちにアジャストはできていったけど。今思うと、今回はすごい自分らしいんよ。
大久保 大内は中学生の頃にやりたかったギターを弾いたって感じ。やっぱりカッティングとかが好きで、あんまりロックなギターは弾いてなかった。ロック・ギターだと、ドリル使ったり、回してみたり、そういう方向にいっちゃう(笑)。「妙な季節」とか「長いお別れ」が一番大内ぽかったし、本人もやりたかったことやけん、珍しくめっちゃ練習したりしよった(笑)。
じゃあ大内さんから見て今回の作品のどんなところにもっとも大久保さんらしさを感じますか?
大内 ソングライティングかな、やっぱり。もし前までの曲に豪華なゲストミュージシャンとかが参加してたら、無理してる感じがでてたかもしれん。でも今作はどんなミュージシャンとやってもアナの曲です、大久保の曲ですって伝わってると思う。
大久保 ただ、いろんなミュージシャンとのレコーディングはすごく刺激をもらったり勉強になった。今までは本当に最低限の人数でやってたからね。今回は特に歌が重要だと思ったけん、初めてボーカリストって意識をもってレコーディングした。歌唱力ってよりも、表現力ってところで。
大内 さっきの話とも近いけど、こういった曲でもアナとして成り立つんや!って。今までより柔軟に考える事が出来るようになったのは楽しかったかな。
実際『HOLE』と違って『イメージと出来事』はセカロイだからってのを関係なくのびのびとやりたいことをやれたアルバムという印象です。
大内 その通り。
大久保 今回はもう全く意識せんやったね。単純に『HOLE』出して、ツアーとかいろいろやって、その頃はなにかとセカンド・ロイヤルって冠を打ち出しとったんよ。ただ、もうアナはセカロイってのがある程度は認識されたから、自然とそこは意識せずに。なんかやっていい気がした。
では、締めとしていくつか。出会いから20年、自分たちはどんな大人になったと感じていますか?
大内 仲良しやなって(笑)少し他人よりはゆっくりかもしれんけど、二人でちゃんと成長していけてるかな。あの当時と同じノリで。
今の自分たちが中学校入学式の自分たちに一つアドバイスできるとすれば、どんな言葉を送りますか?
大久保 そのままでいいよ。大内とやってなかったら続けてなかったかもしれんし。後悔しとうこともめちゃくちゃあるけど、ほとんどその後悔をエネルギーに作品つくってきとうし、それがなかったら『イメージと出来事』出来てないと思う。バンド名はよ?く考えろ!ってことくらい(笑)。
大内 ノイズに逃げずに、しっかり練習しとけ!
最後の質問です。アナが福岡に戻る時はくると思いますか?
大久保 くるんじゃないかな。帰りたい気持ちはあるよ。東京に4年近くおるけど、セカロイから出したりレコーディングも京都でやりよるし、出てきた当初東京にくる意味みたいなのは、もう全然感じてない。福岡でも同じ活動ができる気はするけど、ある程度東京での生活も作ったけんね。
大内 戻るんならすごい売れてからじゃないとって思う。いまだに売れたいって気持ちはあるしね。ライフワークとして音楽をやりつつ戻るってのは少し違う気がする。福岡は一番お客さんが怖いからね。
みんな親目線やから。
大久保 帰りたいしやっぱり福岡はおもしろいなって思う。だから、それが次の目標かな。帰っても問題ない、むしろ福岡にプラスになるって状況を作るのが。

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